2012年1月8日日曜日

データ復旧業者の危険度 2

あまり長々と書いていたら、自分の書く情熱が薄れてしまうので、早々に結論を書きたいと思います。

データ復旧業者の危険度 1 で書いたとおり、
データ復旧業者にはかなりあぶない業者と、あぶなくはないけど技量がない業者と、本当に技量のある業者があります。

■ハードディスクが壊れる前にやっておくべき事
バックアップを毎日取るのは当たり前です。
自動的に時間になったらバックアップしてくれるようなソフトを使うか、macならTime machineをつかうのがいいです。
ただ、その上で十分にバックアップの設定には注意を払いたい。
僕が大きな人為ミスで3年間のデータを消去してしまったようなことが起こらないように。

Time machineの場合、動作中にハードディスクの動きが遅くなる現象がでているので、それはまた対処する必要があるかもしれません。

■ハードディスクが壊れた、もしくはデータを誤って消去した場合にすべき事

とにかくできるだけハードディスクを動作させないこと。
例えばブラウザを立ちあげるだけでもキャッシュへの書き込みが始まります。
メールも同じくハードディスクへの書き込みをします。
電源を切るのが一番良い対処方法でしょう。
(再起動する必要があるときは、OSのインストールディスクあるいはデータ復旧ソフトの起動ディスクから行います。)

■良心のある復旧業者に初期診断(無料の場合が多い)を依頼する
以下の業者は大丈夫です。ただし、事前にネットでの評判を確認するなど、ご自分の判断でお願いします。
オントラックデータリカバリー http://www.ontrack-japan.com/
・データレスキューセンター http://www.rescue-center.jp/

以下はおそらくいいと思われますが、確実ではありません。筆者の記憶違いの可能性もありますが、復旧業者をいろいろ当たっていて相談しているときに、悪質業者に渡してしまったハードディスクの再復旧なら、オントラックデータリカバリーに多くのノウハウがあると紹介してくれた業者だと思われます。
・データOK http://www.dataok.jp/

復旧業者に相談しているときに教えてもらったのが、
日本データ復旧協会 http://www.draj.jp/
やはり業界の中でも悪質な業者の存在がかなり問題になっているようで、業界自体の健全な発展のために作ったようです。ここに掲載されている業者は安全です。

筆者は結局データレスキューセンターに初期診断をしてもらいました。オントラックの技術力は確かだということが分かったのですが、やはり高い。
一定のサイズまでは定額ということで比較的安かったデータレスキューセンターにお願いしました。
対応も丁寧で、好印象でした。
結果、重度の破損ということでファイル名も確認できず、どのファイルを復旧すればいいか確認できなかった。ハードディスク丸ごとの復旧をすると、それこそ数十万円かかってしまう。
これでは高い料金を払っても欲しいデータが復旧できないことも考えられたので、業者にお願いすることは断念した。
それで、ハードディスクをすぐに送り返してもらい、自分で復旧することにした。このやり方はまた別に書くことにします。

■悪質な復旧業者の手口
・診断で出てくる復旧可能なデータリストを見せない
・復旧するかどうか決断に時間がかかると、データの破損がどんどん進むと速い決断を迫る
・初期診断後、復旧したいデータはあるが、一旦ハードディスクを返してくれと言ってもなかなか簡単には返してくれない
・復旧の決断に時間がかかっていると、頃合いを見て値段を下げてくる

ネットでこの業者の危ない評判を多数見てからすぐにハードディスクを取り戻そうとしましたが、ここで絶対に言ってはいけない言葉があります。それは、
「別の業者に診断してもらうから、返してください。」
この言葉はハードディスクを完全に復旧不可能にするスイッチと言ってもいいかもしれない。
別の業者で簡単に安く復旧すれば、この業者がかなりふっかけてきていたということが明らかになってしまう。悪い業者ほど、それを隠そうとして、本当に復旧できないようにハードディスクのデータを復旧不可能なところまで壊すでしょう。どうです?冷や汗がでてくるでしょ?

ただ、ひとつだけ今回問題になっている業者は完全な悪というわけではないと考えています。
もちろん、世の中には本当に悪質な業者がいるようなので気を抜いてはいけないですが、
今回の業者の技術者は悪質ではないと思っています。技量は足りないようですが。実際ここに書いたように復旧できないように壊すことまでこの業者が本当にするのかどうかは未確認です。あくまでもさまざまな状況と、他の業者の話からの推測です。ただ、問題があるのは確かで、問題は営業の人間です。電話応対する人間ですね。巧みに人の弱い部分をついてきて、断崖絶壁にまで追い詰めてきます。そのとき、目の前で手を差し伸べているのは、私だけなんですよ。という状態にまで追い詰め、高い金額で復旧を決断させる手口が悪質なのです。

ネットの評判も、検索して最初の2〜3ページくらいに出てくる評判は、悪質な業者自身が作っているやらせ、サクラのページです。決してひっかかってはいけません。本当の評判は、4ページ以降から出てくると思ってください。

今でもいらいらさせられるのが、コンピューターに関連したサイトを見るたび、この悪質業者のgoogle広告バナーが後を追っかけてくるように行くところ、行くところに表示されることです。
あ〜非常に不愉快。

何日もの労力と時間とお金をかけて作った大切なデータが壊れてしまう恐怖は、絶対に味わいたくありません。だから常にバックアップするのは鉄則です。正しいバックアップでデータが確実に守られるようにしましょう。最近では震災の怖さもあります。バックアップする場所も一箇所ではなく遠く離れた遠隔地にもバックアップしたいです。
そして、運悪くデータを壊してしまった場合、わらをもすがる状態になったときに真っ先に目の前に現れる人の良さそうな顔をした助けの手にはくれぐれも注意をしてください。悪質業者の広告は一番目立つところに出ています。何度も出てきます。一番目立つから真っ先にワナにはまってしまいます。暗い夜に一番明るく光る害虫駆除の光のようです。
データが生き返るか、あるいはとどめを刺されるかは、差し伸べられたその手が本当の良心の手か悪質な手かにかかっています。

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